昭和の歌番組の手書きテロップには、温もりがいっぱい

今日は待ちに待った、沢田研二のライブ!!

以前から何年かに一度、マイ・ジュリーブームがあり、度々聞いていたのですが、昨年末、個展の作品が全く書けなくなった時、本当にジュリーの曲に助けられました。

なので、今日のライブは、個展が無事に開催できたお礼参りのようなものです。

今日は、書家が基礎練習で臨書をするように、昭和を彩った歌番組の手書きタイトルの真似書きを。

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全て、夜のヒットスタジオから。フジテレビっぽいポップな雰囲気が出ています。

字の大きさや中心に揺らぎがあっても、絶妙なバランスが取れていて、全体に統一感が保たれているのは、書道の作品作りでも学ぶべきところです。

御年105歳!篠田桃紅先生の作品展へ

明日まで新宿・伊勢丹で開催中の、書家・篠田桃紅先生の作品展へ行ってきました。

タイトルが「寂」なのですが、

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作品から感じるのは、気高さ、華麗さ、力強さ。

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↑エントランスにあった作品。とにかく真紅がまぶしい!

ギャラリーの方によると、今は自由気ままに作品を書いていらっしゃるそうで、3ヶ月ほど全く書かない期間もあれば、短期間で4~5作品を一気に仕上げることもあるそう。
その自由さがあるから、タイトルは「寂」でも、「寂しい」とか「枯れ」感を感じさせないのかしら。

先生は御年105歳!先生基準で考えたら、私の人生まだ2/5ですが(!)もしその時まで生きていたら、どんな字、どんな線を書いてるんだろう…と思いを馳せております。

ピエール・アレシンスキー展に行ってきました

今日は、渋谷のBunkamura museumで行われている、ベルギー現代画家、ピエール・アレシンスキー展へ行ってきました。

89歳にして現役。線一本一本、鮮やかな色づかいからあふれる躍動感たるや!
新しさと同時に、人間の「かく」行為(描く、搔く、書く)の原始的なイメージを想起させたり、日本の書道の影響を受け、「字」に対する尊敬の念も感じる作品が多かったです。

また、彼が監督したドキュメンタリー映画「日本の書(1957年公開)」は、昔の品のある筆文字看板の数々、若かりし頃の篠田桃紅など前衛書家の創作風景が盛りだくさん。

特に書道関係者の皆さまは胸躍る映像の数々…私はかじりつきで3回見ました(^_^;)

帰りはベルギーワッフルで一休み(^_^)

芸術の秋(´ー`)

夢を叶えた人に逢う

ずっと会ってみたかった、書家 Maaya Wakasugiさんの個展に行ってきました。

Maayaさんを知ったのは数年前。
きっかけは、何だったのか忘れてしまったのですが、(ネットでたまたま見かけたんだったかなぁ…)

古典に立脚しながらも、スタイリッシュで躍動感のある作品たち。海外を拠点に活動されているということも、書家・アーティストの生き方として最高!

しかも、大河ドラマ「おんな城主 直虎」の題字を揮毫されていて、(毎年、題字を揮毫する方は気になってしまうのですが、今回は本当に嬉しかった!)私の書家としての人生プランを全部叶えておられる!と、思っていました。

個展があったら絶対行きたい!と思っていたのが、やっと叶いました。

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ギャラリー全体はとてもラフな雰囲気で、展示も自由で自然体な作品が並んでいました。

普段使われている文房四宝も展示されていましたが、アトリエでの創作風景を彷彿とさせ、とても刺激になりました。

ご本人と少しお話させていただき、写真も撮らせていただきました。

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「実は私も書道をやってまして…」
「かと思いました(^_^)」

的な会話があり、私の身体から、書道の何かがにじみ出ていたようです(^_^;)
とても穏やかで素敵な方でした。夢の実現に向けて、更に新たな一歩を踏み出せた一日でした。

【バルセロナの街中でゲリラ書道】あなたのお名前を日本語で書きます!

先週から6泊8日でバルセロナを旅してきました。

バルセロナを選んだのは、ガウディの建築物を見たい等々の理由はあったのですが、ただ観光だけして帰ってくるのはもったいない…。せっかく行くなら、日本文化を知ってもらうために何か面白いことをしたいなぁ…と思い、街中でゲリラ書道(!)をすることにしました。

とは言え、大々的なパフォーマンスをする勇気はないので、ハガキに漢字・ひらがなでお名前を書いてプレゼントすることに。スペインはアニメやゲーム文化が浸透していることは知っていたので、日本語を覚えたい人や面白がってくれる人は多いだろうと思ったのです。

ゲリラ書道をする場所は、宿泊していたペンションのオーナーさん(日本人)に事情をお話して、候補地を幾つか絞り込みました。そして、スペイン語はもちろん、英語も全く話せないので、「あなたのお名前を無料で書きます」という訳も2ヶ国語分(Tu nomble en japones/Your name in Japanese)教えてもらい、オーナーさんがWordで貼り紙まで作ってくださいました。無茶なことを言っている私に何て優しいんだ、オーナーさん(感涙)

当日は、近くに大きなショッピングセンターがあるベイサイドエリアへ。「誰も立ち止まらなかったらどうしよう…」という不安しかなかったのですが、結局、午前中から夕方までの間、40~50人の方にお名前を書きました。

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会話が出来ない私は「Your name please.」と言いながらメモ帳とペンを渡して、名前を確認し、その時に思い浮かんだ漢字を組み合わせて淡々と書く作業の連続。漢字は性別を考慮しつつ、縁起がいいものを出来るだけ選びました。観光地だけあって、スペイン以外の人も多く、マンガ・アニメが好きな友人や家族の分も書いてほしいという方も結構いらっしゃいました。

バルセロナの強い日差しを浴びて、ごきげんな雰囲気で街を歩いている観光客に反して、サングラスの奥の私の目は不安と緊張感でいっぱいでしたが、書いた後の「Thank You!」と「Gracias!」の言葉に救われました、本当に。

このゲリラ書道、無料でやっていたのですが、「この子は食べるものに困っているのかしら…」とでも思われたのか、哀しげな表情で私の手をぎゅっと握りながら10ユーロ持たせてくれたおばあさんや、「こんなに素敵なものをタダでもらうなんて申し訳ない、絶対に受け取ってくれ!」と、半ば無理やりお金を渡してくださったご婦人などもいらっしゃって…。結局、その日の夜は、いただいたお金で、バルで軽くタパスをつまみながら美味しいビールを数杯飲むことができました。

うん、言葉が出来なくても色々何とかなるものだ。(だからと言って、外国語をやらなくて良い訳ではなく、出来るに越したことはない。本当に。自戒を込めて…。)でも一番大切なのは「これをやりたい!」という気持ち。そうすると面白がってくれる人や協力してくれる人が集まってくるような気がしました。

とても楽しい体験に感謝。Gracias!