歩々清風起(ほほせいふうをおこす)

昨日は、個展を開催中のお店で、しら珠の生徒さん、お仕事でご一緒している皆さん、書友の皆さんをお招きして、ちょっとしたパーティーを開催いたしました。

美味しいワインとお料理を楽しみながら、書道話に花が咲き、甲骨文字や篆文でリレー書道大会をやったり、楽しいひとときでした。

この仕事を始めて1年に満たないながらも、

私の作品を見て、書道の見方が変わったと話してくださる方
作品に対する想いを真剣に聞いてくださる方
書道って楽しいものなんだね!と感激してくださる方
何とかして更に広げていきたいねぇ!と一緒に考えてくださる方

などなど…多くの素敵な人々に囲まれて仕事が出来ているなぁと、本当にありがたい気持ちでいっぱいになりました。

いらした皆様にお土産としてコースターをお渡ししたのですが、

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歩々清風起(ほほせいふうをおこす)

と書きました。

「一歩一歩、歩みを進める度に爽やかな風が吹く」という意味の禅語です。

今の自分が目指すところ、作品を見てくださる方、レッスンを受けてくださる方が心地良く過ごせるような場作りをしたいという想いに一番近い言葉だなぁと思っています。

今日から個展も折り返し地点。ご来店お待ちしております!

目時白珠 2nd exhibition “One”
会期:2017年2月5日(日)まで ※現在は終了しております
時間:平日18時~26時/日曜:18時~24時 
会場:dolce wine cafe Vinsanto
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-1-7

作品の一部はこちらからご覧いただけます。

今日と明日とで、心に響く曲が違うこともある

好きなアーティストのライブに行ったりCDを聴いたりすると、

いつもは「A」という曲が大好きなのに、今日は「B」という曲にグッと来たなぁ…。
前は何とも思わなかったのに…。

なんていうことが度々ありますが。

作品を観ながら、お互いに作品の感想を話している時に、これと似たような感覚を味わっていました。

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同じものを見てるのだけど、人によっても、日によっても、見える景色が全く違う。

その時の自分の心の状態によって、共鳴するものが違う

それだけ心は繊細だし、移り変わるものだし、成長していくもの。作品を通じて、観てくださった心の一端を垣間見られるのが楽しいです。

今日で個展も5日目ですが、作品を観てくださった方々の感想を伺いながら、

「おー、私が書いた時と全く同じ感覚で見てたのね!」
「私が書いてる時は、実はそこまで深く意識していなかった(^_^;)」
「作品の解釈が私と真逆で面白い!」

といった驚きを私自身が毎回感じております。作品から多くのことを感じ取ってくださって嬉しい限りです。

好みの作品を観ながら、自分の今の心の状態を何となく分析してみたり…という楽しみ方もできますので、是非お店へ足をお運びくださいませ(^^)

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↑ポストカードは全4種類、1枚100円で販売中です。

目時白珠 2nd exhibition “One”
会期:2017年1月23日(月)~2月5日(日)※現在は終了しております
時間:平日18時~26時/日曜:18時~24時
会場:dolce wine cafe Vinsanto
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-1-7

作品の一部はこちらからご覧いただけます。

【習い事の目標設定】目的地に着けるのなら、どの乗換えルートを使ってもOK!

昨日の「書工房しら珠」のレッスン。
ペン字コースの生徒さんと毛筆の「趣味・実用コースの」生徒さんと、同じ題材でお手本を作ってみました。

テーマは「季節の俳句」。

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漢字・ひらがな・カタカナが全て入っていることで、全体の字の大きさを学ぶこともできる…という目論見もあったのですが、もう一つ別の目的が…。

それは、

「趣味・実用コース」レッスン内容の見直し!

入会いただいた際に、入会動機や目標などを伺いながら、半年後、一年後を見据え、大まかなレッスン内容を組み立てますが、約3ヶ月単位で、個々のレッスン内容を見直すことにしています。

会社員時代には、年度の中盤に「振り返り面談」と称して、期初に設定した目標が順調に進んでいるかどうかを、上司や部下と個別面談し、目標の見直しや再設定する機会がありましたが…まさにそんなイメージです。

生徒さんの中でも、

・一つのことに集中して取り組み、クリアできたら次のステップに進みたい
・飽きっぽいから、色んなことを同時並行で習いたい

など、色んな方がいらっしゃいます。

昨日のレッスンでは、新しいお手本で練習をしてみた感想を伺っていく中で、今後強化していきたい部分がより明確に見えてきたので、次回から新たな課題に向かって進んでいくことが決まりました。これからの生徒さんの更なる成長が楽しみです!

このようなレッスン方法は、一般的な書道教室のやり方とかなり異なる部分もあるかもしれません。

もちろん、順番が違う中でも、書道を習う上での基本ステップはしっかり踏んでいきますが、生徒さんと講師との間で、最終目的地がその都度共有出来ていれば、学ぶ順番にこだわる必要はないと思っています。

渋谷から横浜に電車移動するのに、湘南新宿ラインを使っても、東急東横線を使っても、山手線で品川に出てから、東海道線に乗り換えても、最終的に横浜に行けたら、どのルートを使っても正解な訳で。

何なら、途中から「やっぱり横浜じゃなくて千葉に行く!」というのもアリ。品川から総武線快速に乗り換えて、しっかりお供します(笑)

目標設定もレッスン内容も、電車の乗換えルートを決めるのと同じ感覚で、状況に合わせて都度変えながら、常にベストな状態でレッスンに臨んでいただけるようにつとめております。

 

「書工房しら珠」では、レッスン内容を生徒さん一人ひとりに向けてカスタマイズ!

1レッスン120分。墨を摺りながらじっくりと書に取り組みたい方は「趣味・実用コース」「趣味・創作コース」体験レッスン受付中です。(1レッスン2000円)

書道教室〜趣味・実用コース/趣味・創作コース〜

いち早く美文字を身につけて、家庭で仕事で活用したい!という方は、3ヶ月で結果を出す「ペン字・筆ペンショートコース」から。

書道教室〜ペン字・筆ペンショートコース〜

お名前のお手本がもらえる!「ペン字・筆ペン1DAYレッスン」も受け付けております。

書道教室〜ペン字・筆ペン1DAYレッスン〜

「ごっこ遊び」のつもりで仕事をする

タイトルを見て、「仕事をなめとんのか、コラァァ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれません(苦笑)
この考え方は、すべての人に当てはまるとは思っていないのですが、人によっては、仕事をするスタンスのひとつとして、結構重要なんじゃないかと最近思い始めました。

「ごっこ遊び」って、お医者さんごっこなら、医者と患者…というように、人それぞれの役割はありますが、例えば砂場で遊ぶ時は、目の前に砂やカップがあるくらいで、あとは、すべて「ある前提」で遊びを進めていきます。

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道具は、無かったら無いなりに砂で他の何かを作ってみたり、無ければ「エア」で、ある前提でふるまうし、当然、砂場は病院じゃありませんから、病院にいるつもりで遊びは進みます。

基本「ごっこ遊び」は、何の制約も無く、何でも出来ます。

例えば、ワークショップやレッスン内容を組み立てる時に、思考が深まってくると、

「これがあったら、もっとこう出来るのに…。」

という状態に陥ることが出てきます。

「無いものを探す」は人間のクセなので、度々発動するのも仕方がないことなのですが、道具や場所など、条件の羅列になって、内容を組み立てている途中、堂々巡りになると、

「いや待て。これ全然楽しくない!」

という瞬間がやってきます。

悪いクセが発動した時なぁと思った時に、私が良く思い出すのは「ごっこ遊び」。

・「あれやれたらいいなぁ…」を制限しない。妄想上等!
・モノや環境が無いなら無いなりに、無くても出来ることを考える
・遊びを存分に楽しむ心を忘れない
・眉間にシワを寄せない( 冗談ではなく、楽しくないことを考えている時は大体こうなってます…)

これらのことを思い出して、本来やりたいことから脱線しないようにしています。

今までの人生で経験してきた「思いグセ」というのは恐ろしいもので、どんなにプラスに書き換えても、悪いクセはひょっこり顔を出してくるもの。 なので、私は「ごっこ遊び」を思い出しながら、クセに修正をかける日々を送っています。

「ごっこ遊び」的な感覚で本気で考えた、楽しく且つ頭と心がスッキリするレッスンをご用意して、今日もお待ちしております。

一旦書道を辞めて、遠回りしたからこそ出来ること

いよいよ個展まであと1週間。
ハガキサイズのDMを作ったのですが、

個展のチラシ置くよ!とか、友達分に何枚かちょうだい!と、声をかけて下さる方もいて嬉しい限り(・∀・)
ありがとうございます!
 

チラシ制作や今使用している名刺は、家内制手工業ですが(自分でパソコンでパチパチしてます)、これが出来ているのも、書道漬けだった生活から離れて、書道とは全く関係ない仕事をしてきたからこそです。
 

大学を卒業して最初の会社を、会社都合で退職になった後、紙媒体のデザインやレイアウトをする、DTPデザイナーという仕事に興味を持っていた時期がありました。

結局、その仕事に専門職として就くことはありませんでしたが、自分でDTPの勉強をしつつ、印刷会社で営業事務をしながら、印刷の仕組みやソフトの使い方を学び、それ以降に転職した会社でも、ちょっとしたチラシやポスターのデータを作る機会に度々恵まれました。
 

今はもちろん、様々な仕事を専門の方にお願いすることも多いですが、個人事業主として仕事をする上で、最初の段階では、ある程度自分で出来ることが多いのはプラスに働くと思っています。

自分のイメージを形にするのを他人任せにし過ぎないことは、自分の思いをブレ無く表に出すための訓練にもなりますし、もっと現実的な話で行くと、潤沢な予算が無かったり、収入が不安定な起業時は、外注せずに出来ることがあるのは、費用を抑えられるという面でメリットが大きいです。
 

イヤなことは無理してやる必要はないけれど、これがやりたい!という強烈な思いの有無に関わらず、

「少しでもココロが動いて、イヤじゃなかったら、とりあえずやってみる」

ことは大事だと思います。
 

どこで何が役立つことになるか、分からない!
もしかしたら、後々大好きになるかもしれない!

仕事をしていく上での視野が確実に広がります(^_^)
 

目時白珠 2nd exhibition “One”
会期:2017年1月23日(月)~2月5日(日)※現在は終了しております
時間:平日18時~26時/日曜:18時~24時
会場:dolce wine cafe Vinsanto
150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-1-7

※個展の作品の一部は、こちらからご覧いただけます。

当書道教室のレッスンで「なぞり書き」をしない理由

先日の書道教室「書工房しら珠」のレッスンで、ひらがなの形が上手く書けず、行き詰まっていた生徒さんから、

「なぞり書きしてみてもいいですか?」

という質問が。

当教室のレッスンでは、毛筆もペン字も筆ペンも、基本「なぞり書き」をしませんが、禁止している訳ではないので、

「構いませんよ!」

とお伝えしました。

その後、上に紙をひいて何文字か書き進めていたのですが、途中で「んー、何か違う気がする!」と仰って、なぞり書きをすぐにやめてしまいました。感覚的に「なぞらない方が、後々に自分のためになる!」と思われたのだそうです。

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「美しい字を書く」という目標を叶え、一生ものにするためには「お手本を見る力を養う」ことがとても重要です。

具体的なお手本の見方は、以下の3つ。

・成功イメージ(お手本の字)をインプットする
・点や線の角度、長さ、位置関係を論理的に見る
・自分の字との違いを見極める

最初はお手本の見方に慣れないこともありますが、レッスンを重ねる度に、生徒さん自身が、自分の字とお手本の字との違いを発見出来るようになります。
 
なぞり書きは、

・自分の字とお手本の字を比較する機会が減るため、自分の字のどこが悪いのか気づきにくい
・線や角度をあまり考えずに、薄く書かれている字を追うだけの単純作業になりがち

という点で「お手本を見る力」を養いにくくなってしまうため、当教室では写し書き(お手本を見て書く)推奨しています。
 

お手本をじっくり見て

まずどこに筆を置こうか考えて

角度や筆圧をどうするか考えなら筆を運び

途中で角度や線の長さを間違えて、心が折れても

また気持ちを立て直して筆を運ぶ…

書く時には意識していないかもしれませんが、一つの字は、これだけの過程を繰り返しながら書いているのです。

なぞらないことは、一見すると遠回りに見えますが、字はこれだけ頭をフル回転させ、心も動揺させながら書いているのですから、頭と心を存分に使って覚えた字は、一生ものになるのは当然。

「お手本を見る力」を養うこと、頭と心に汗して字を書くことが、美しい字を身につけるための近道になります!

 

「書工房しら珠」では、毛筆、筆ペン、ペン字各種レッスンを取り揃えております。

「取引先へのお礼状を書かなければならない」
「オトナな雰囲気を持った字体で、手紙が書けるようになりたい!」

といった具体的なニーズにもお応えいたします。

書道教室〜レッスン内容〜