昨日の書道教室「書工房しら珠」のレッスンでの出来事。度々名言が飛び出す生徒さんから、また新たなお言葉が!
一枚目を書き終わったところで、いつもなら美しく書けるはずの場所が、今日は何だかバランスが悪いなぁ…ということに気がついたので、
「2文字目までは落ち着いてたけど、3文字目から何かが爆発しました?」
と伺ったところ、日中の仕事のトラブルを引きずっていて、一旦墨を摺って落ち着いたものの、途中(3文字目)からつい仕事のことを思い出してしまったと…。
仕事のことを思い出してしまったタイミングと、字の乱れたタイミングの一致を指摘したことで、
「占い師みたい!字って、そんなに正直に内面出ちゃうの!?」
と、かなり驚いていらっしゃいました。
終盤は4文字のバランスも収まるべきところに収まり、最後は花丸も。
「気持ちが収まると、心も収まるんですね!」
という言葉と共に、晴れやかな笑顔を取り戻して、教室を後にされました。
ちょっとした心の乱れは字に如実に表れます。
現在、墨汁を使わずに墨を磨ってから字を書き始める書道教室はあまり多くありませんが、「書工房しら珠」では、書く前の10分程度を墨を磨る時間に使います。
手間をかけてでもこの時間を作っているのは、心を落ち着けて、最高の状態で書に臨んでいただくため。気持ちの乱れを引きずったままでは、最高のパフォーマンスは出来ません。
墨を磨っている間に、仕事の愚痴を聞いたり、ちょっとした悩みを伺うこともありますが、それも、書く方へ気持ちを高めるための大切なひととき。
そんな会話や墨の香りも手伝って、心をまっさらにして取り組む書道は、字の上達だけではなく、セラピー効果も抜群。レッスン後は皆さんスッキリとした表情でお帰りになります。
仕事帰りのストレス解消にお酒を飲むのも楽しいですが、静かな空間での書道もオススメです。