お手本も人も、見方は同じなんですね!

これは、先日の書道教室「書工房しら珠」のレッスンで飛び出した、生徒さんの名言です。

お手本を良く見ているつもりなのに、どうしても形が定まらない…とお悩みの生徒さんには、

「お手本は、一つの字を多方面から見ることが大事です!」

と、いつもお伝えしています。

恵比寿,渋谷区,書道教室,習字

筆遣いの基本である「とめ・はね・はらい」だけ意識しても、一画一画の線の長さが分からないと、字の形が崩れます。

かと言って、線の長さを注意深く見ても、偏と旁(つくり)の位置関係が分からないと、これまたサマにならない…。

そして、いざ、一つ一つの字が上手く書けた!と思っても、全体の位置関係を見ると、あれ?上の字と中心がズレている…(´д`)ということが起きます。

このように、書道は、動きは非常に地味ですが、同時並行でお手本の色んな所を見ながら筆を運ぶので、実はとても忙しいのです。細かいところはもちろん、全体も俯瞰で見えなければ「お手本をちゃんと見た」とは言えません。

確かに。

お手本も、人も、物事も、一つの方向から見ていたら答えは出ない。

だからこそ、

注意深く、様々な見方をした方が良いし、他者の視点(書道レッスンの場合は講師)も必要

なのですよね。

レッスンをしていると、生徒さんの思考が飛躍して、このような感想が降って湧いて来るので、とても面白いです。レッスンで墨をすったり、筆を持つのは、生徒さんにとって、日常生活では味わえない環境に身を置き、行動をする場所。

思考している時と全く違う環境にいたり、全く関係ない行動をしていることが、気づきを得られる何らかの手助けになっているのでは?と思います。

この生徒さんのように、例えば、日常生活で少し気にかかっていたことに対して「はっ、あの出来事はそういう意味があったのか!」というような、一気に風穴が空く瞬間は、よく、ミュージシャンがトイレやお風呂で新しい詩やフレーズが浮かぶのと、状況は似ているのかもしれません(^_^)

 

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