今や、何でもデジタル化(←死語?)され、近い将来、あらゆるものがAIに取って代わるのでは?と言われるこの時代。そんなデジタル化の波に押されて、手書き文化も廃れてきた…ということも耳にします。
「いや、手書きは絶対に必要だ!」
「手書き文化は無くならない!」
と、(私も含め)全国の書家、書道講師の皆さんが日頃から口酸っぱく言っていますが、正直なところ、仕事の資料などはタイピングした方が楽に作れるし、レイアウトも綺麗だし、時間も省略されるし…デジタルの恩恵を存分に受けているのも事実。
一方で、毎年秋頃から発売される手帳が無くなることはなく、むしろ様々な種類が発売されていますよね。年々売れ行きも伸び、売り場も拡大の一途。本当に手書きって良いことがあるの?というギモンが出てきますが、ここで一つのデータをご紹介します。
「手書きで目標を紙に書き、誰かに伝え、説明し続けた人は、そうでない人に比べ、目標達成率が33%高い」(ドミニカン大学・Gail Matthew氏)
個人事業主として仕事をしていく上で、ビジネスや自己啓発の本を良く読みますが、スケジュール管理や将来の目標設定は「紙に書きなさい!」と書かれているのが実に多い!
テスト勉強は書いた方が頭に入る…とか、スケジュールは手帳に書かないと気が済まないという方も多いかと思いますが、この一文を見るたびに「でしょ?だから言ってるじゃないのー!」と、いつも思うのですが…。
手書き文字は、自分の手を動かして文字を視覚化することで、脳が、行動に移すためのきっかけ作りをしているのです。
人間というのは、何かが必要だと言われたら、データや研究結果など、数値的なところから必要な理由を探してしまうもの。でも、数値云々は抜きにして、私が思う手書きの良さはこれに尽きます。
書道教室で行うレッスンや各種講座では、書くことで得られる様々な効果もお伝えしますが、講座にいらした方には、想いの込もった字を書いて、最大限にあなたの魅力を輝かせるきっかけをつかんでいただきたいと思っています。