世界一短いお経!?わずか42文字の  「延命十句観音経」を書いてみよう

4月からオンライン写経会を始めて以来、毎回多くの方にご参加くださっています。ありがとうございます。

オンライン写経会の様子はこちらで取り上げています。

ZOOMで写経会をやってみた~書道がオンラインの双方向型エンタメコンテンツになり得るか?~


この会ではいつも「般若心経」を書いていますが、時間にして1時間強。初心者の方が多い中で、皆さん集中して取り組んでいらっしゃいますが、文字数にして276文字。なかなか骨の折れる作業です。

でも、もし、こんなに書かなくても同じような効果がある!というものがあったら、どうでしょう?

実は写経の世界でもあります。

それが、これからご紹介する「延命十句観音経」です。

何か、ダイエット企画の「〇〇するだけで痩せる!」とか、テレビショッピングの「なんと、従来の製品よりもお得な!…」とか言っているようだ…。

実際に書いてみました↓

テンポ良く行けば、10分程度で書けます。

霊元天皇が、比叡山の僧侶・霊空に「最も霊験あらたかな経典を探せ」と命じて探させた結果、辿り着いたのが「十句観音経」と言われています。

このお経を広めたのは、江戸時代の有名な禅僧・白隠。

・病気が治った
・死を免れた
・蘇生した
・霊障を免れた
・人生の災難を逃れた

という実例を挙げて、延命十句観音経を唱えることを推奨し、一気に人気が高まりました。(「十句観音経」に「延命」と付けたのも白隠と言われています)

【読み方】
観世音(かんぜーおん)
南無佛(なーむーぶつ)
与佛有因(よーぶつうーいん)
与佛有縁(よーぶつうーえん)
佛法僧縁(ぶっぽうそうえん)
常楽我浄(じょうらくがーじょう)
朝念観世音(ちょうねんかんぜーおん)
暮念観世音(ぼーねんかんぜーおん)
念念従心起(ねんねんじゅうしんきー)
念念不離心(ねんねんふーりーしん)

【口語訳】
観音様。私は観音様に帰依いたします。
私は仏様とともにある因やご縁で生かされています。
仏法僧の三宝ともご縁で結ばれています。
常に楽しく浄らかなる悟りの境地を与えてくださいます。
私は朝な夕なに観世音菩薩を念じます。
その一念一念は、私の心の中から現れ、
私の心が観世音菩薩から離れることはありません。

十句観音経は、

中国・東魏の時代、無実の罪を着せられていた孫敬徳が、
処刑前夜、夢にお坊さんに「十句観音経を1000回唱えなさい」と言われ、
「私はそのお経を知りません」と答えると、お坊さんが自らお経を唱えてくれた。
彼は言われた通りに、十句観音経を1000回唱えたところ、奇跡が起こり処刑を免れた。

という言い伝えから、延命十句観音経は「1000回唱えると願いが叶う」とも言われ、現在も、日常の読経や写経などに用いられ、多くの人に親しまれています。

「延命十句観音経」については色んな解説本が出ていますので、ぜひ参考になさってみてください。

実際にご自宅で書いてみたい方向けに、延命十句観音経の写経用紙も販売されています。

般若心経に対して、延命十句観音経は、なぞり書きのお手本も少ないようなので、筆ペン・ペン字用で近々作るかもしれません。

おうち時間にオススメ!手軽に始められるペン字写経【お手本のダウンロードが出来ます】

コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、おうち時間が増えた今、ZOOMで皆と繋がりながら、もくもくと写経をする「オンライン写経会」を今月から始めました。

現在、毎週土曜日の19時から開催中ですが、回を重ねるごとに新たな参加者も増えております。ありがとうございます。

開催の経緯や、参加者の方からの感想などはこちらをご参照ください↓

この会のために、写経用紙や筆ペンを揃えてくださる方もいらっしゃるのですが、一から道具を揃えるのはちょっとハードルが高い、いずれ道具は欲しいけど、まずは写経がどんなものなのか試してみたいという方のために、ペン字用の写経用紙をご用意いたしました。

データは以下の2種類あります(A4サイズ3ページ)。お好きな方をダウンロードしてご利用ください。

■お手本
■薄墨版(なぞり書き用)

ダウンロードした後に、ご自宅またはコンビニ等でプリントして、ペン(または鉛筆)をご用意いただければ写経が出来ます。

もちろん、このペン字のお手本で写経するのもOK。
また、書いている様子を見るだけのオーディエンス参加も大歓迎です。
参加ご希望の方は、こちらまでご連絡くださいませ。
折り返し、ZOOMのURLをご連絡いたします。

 

写経と言えば、お寺などに行ってするものというイメージを持たれている方も多いと思いますが、今では、いつでもどこでも誰でも、性別・年齢問わずに自宅で写経ができるようになりました。

写経に限らず、目の前のことに集中してひたすら書くという行為は、不安や雑念を取り払い、精神が安定するともいわれています。

こんな本も出ています↓

自粛疲れ・コロナ疲れをしている方にとっては、写経は免疫力を高める最適・最強アイテムの一つと言えるでしょう。

もし、写経用紙と筆ペンを使って、より本格的に写経をしてみたいというあなたにおすすめのアイテムはこちら↓

今、文房具店は閉まっているところが多いかと思いますが、Amazonでも購入可能です。(配送の方々、ありがとうございます。)

自粛生活も日が経つごとに疲れも増してきます。おうち時間を、写経をしながら心穏やかに過ごしてみませんか?