明けない夜はないのは分かっているが、夜明け前が長すぎる

「こんな雰囲気でお願いします」というオーダーをいただいて制作する筆文字ロゴと、展覧会や審査に向けた作品とでは、同じ「字を書く」作業でも、使う筋肉が全然違う。

今やっているのは後者。作品を書くのは、自分の感情を紙にぶつける作業だけど、私のように、昔から、

「まずは相手ありきで、人の話を聞いてから、最適解を見つける」

というのを基本として生きてきた人間にとっては、相手と自分に流れる空気の良さが大事で(ぎゃんぎゃん大声でやり合うのとかほんとに苦手)、自分の感情を出すことを忘れがちになるので、この作業がすこぶる苦手だ。

実は自分の中の10%くらいしか出せてないんじゃないか…と思うこともある。

それだけ、今まで自分の感情を蔑ろにしてきたのかもしれないなぁ(遠い目)。 

今、作品作りに取り組んでいるテーマは、言葉も全体の雰囲気も、とんでもなく暗い。

SNSなどで見かけるキラキラポジティブな雰囲気などくそくらえ…くらいのネガティブさ(笑)

筆文字,現代アート,書道

キッチンのシンクはキレイに洗ったけど、排水溝の奥を見ると、こんなところにヘドロがたっぷりと…という感じ。

感情を押し込めるのをやめる作業なので、書いていて変な汗をかく。

どれだけ自分は感情をこじらせてるんだ…と思うけど、こればかりは後戻り出来るわけでもないから、仕方がない。

ヘドロがキレイになって詰まりも取れたら、次のステージに行けるんだろう…と思って書き続けるのみ。

そろそろ光が見たいなぁ…。(←作品を完成させたい、切実。)